体内時計・睡眠メカニズムやメラトニンと眠りの仕組みを解説
SLEEP MECHANISM
体内時計と
睡眠メカニズム
「夜になっても眠気が来ない」「布団に入っても目がさえてしまう」。その原因は、体内時計の乱れかもしれません。
人間が本来持っている体内時計と眠りのメカニズムを解説します。
レム睡眠・
ノンレム睡眠とは
私たちの眠りは、主に脳のメンテナンスを行う深い眠りである「ノンレム睡眠」と、体を中心に休ませる「レム睡眠」の2つの状態から成り立っています。入眠直後はぐっすりと深いノンレム睡眠に入り、朝が近づくにつれて、脳が活発に動くレム睡眠の時間が長くなるのが自然なメカニズムです。
すっきりと目覚めるためには、これら2種類の睡眠が規則正しく、波のように繰り返されることが重要となります。あわせて、明け方にかけてレム睡眠になる周期が次第に短くなり、レム睡眠自体の時間が長くなっていくことも欠かせません。
夜になると
眠くなるのはなぜ?
一方、規則正しい「睡眠と覚醒のサイクル」をコントロールしているのが、私たちに備わっている「体内時計」と呼ばれるものです。
体内時計は、約1日周期で体のリズムを刻んでおり、夜暗くなると、体内時計の指令で睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌されます。
これが深部体温を下げるなどして体を休息モードへ切り替えるため、自然と眠気が訪れます。
メラトニンとは
メラトニンの主な役割の一つに、私たちの体内時計に直接アプローチし、覚醒から睡眠へのスムーズな切り替えを担うということがあります。夜になり周囲が暗くなると、松果体(しょうかたい)からのメラトニン分泌が活発になり、自然な眠気を促します。入眠後、分泌量は深夜にピークを迎え、明け方にかけて減少していき、朝に太陽の光を浴びることで体内時計がリセットされて活動状態に導かれます。このメラトニンの分泌量が減ってしまうと、夜になっても体が休息モードにならず、不眠の原因となってしまいます。
規則正しい睡眠と覚醒のサイクルを取り戻すには、不足したメラトニンのはたらきを補い、体内時計を整えることが非常に重要といえます。
人間の睡眠メカニズム
睡眠は、脳と体を休めるために不可欠なもので、昼間の「覚醒」とセットで一つのリズムを作っています。私たちの脳内では、常に「眠ろうとする力(睡眠系)」と「起き続けようとする力(覚醒系)」がシーソーのようにバランスを取り合っており、これをコントロールしているのが体内時計です。
体内時計は、脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)という部分に司令塔があります。夜になると、松果体(しょうかたい)から分泌されたメラトニンがこの視交叉上核にあるメラトニン受容体※に選択的に結合します。すると体内時計が「夜が来た」と認識して睡眠系を優位にし、スムーズな眠りへと導いてくれるのです。
※メラトニン受容体:メラトニンと結合することで活性化状態となるタンパク質。
なぜ体内時計は
ズレてしまうのか?
体内時計に影響を与えるのが「光」です。一般的にヒトの体内時計の周期は24時間よりも若干長いため、1日で少しズレが生じてしまいます。しかし、光を浴びることで体内時計がリセットされ、ズレが解消します。
一方、メラトニンは体内時計がリセットされてから約14~16時間後に分泌されます(例えば、朝7時に朝日を浴びると夜21時~23時頃に分泌が始まります)。夜にメラトニンをしっかり分泌させるには、朝に太陽光などの強い光を浴びて、体内時計をリセットしておくことが不可欠です。
夜遅くにスマホなどの強い光を浴びると、リセットのタイミングがズレて、メラトニンの分泌リズムが乱れます。そのほか、不規則な食事や運動不足なども、体内時計の調整を妨げます。
このように、適切なタイミングで光を浴びていなかったり、日々の生活習慣が乱れたりすることで、睡眠と覚醒のリズムが崩れ、体内時計そのもののズレにつながってしまうのです。
体内時計を整えて、
自然な眠りへ。